リズム運動 1

訓練は3つの事項を持つべきである。
(1)不意な「はい」の合図の掛け声で、体のあらゆる部分の自発的なリズムを導き出す。〔リトミック・芸術と教育 ジャック=ダルクローズ著、板野平訳〕P.5~6、訓練3つの項目(1)です。
 
子どもたちが音楽に合わせて走ります。「ドン」という音のアクセントの合図ですぐ座ります。また音楽に合わせ走ります。音楽が止まったら(これも合図)すぐ止まります。音楽を聞いていろいろな動物を表現して歩いたりするのはメロディーによる合図です。リトミックのレッスンでは、この「合図」がいろいろなかたちでよく出てきます。
 
このように不意な「はい」の合図には、「はい」の言葉や「はい」の言葉に変わる「音」の合図「メロディー」の合図などがあります。生徒はこれらの合図により、予め決められている行動表現を速やかに、リズミカルにしなければなりません。言葉による合図は左脳(言語脳)に伝わり、音による合図は右脳(音楽脳)に伝えられます。言葉による合図では言語の論理的理解に基づき表現することで反射反応力を高めることができるでしょう。一方「音」や「メロディー」の合図は音楽脳に伝えられ、情緒的理解のもとに表現することによって、意志を育み意欲の源をつくってくれます。自発的なリズムを引き出す出発点がここにあるのです。リトミックは単に身体が機敏になるように反射神経を養うだけではなく、いろいろな物、事象に対する認知、空間の理解、表情や表現などをつかさどる右脳(音楽脳)に働きかけることによって、意欲を呼び起こしていきます。ですから右脳に働きかけられる音楽が必要となります。それも全てが決められている既成の音楽だけではなく、即興的な音楽の必要性が強く求められるのです。
 
受講生の皆様には、リズム運動もさることながら、リトミックを指導する際にはこよなく重要になるキーボード・ハーモニーも、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
 
▼リトミックとは
https://www.eurhythmics.or.jp/whats/?utm_source=facebook&utm_medium=social&utm_campaign=20191010
リトミックは、スイスの作曲家のジャック=ダルクローズによって創案された音楽教育法です。
ジャック=ダルクローズは音楽教育を「全ての人間の精神を豊かに育て、よりよい人間性を培うもの」と考え、人間の心と体の発達段階を考慮して行うべきだと提唱しました。
 
そして音楽教育にリズム運動を取り入れ、「からだで覚える」ことが基本であるとしました。すなわち、音楽を聞く、歌う、演奏する、作る、といった音楽教育で学ぶすべてのことは「体を動かす」経験をとおして感じとっていくのです。
 
音楽にはリズムと音というふたつの重要な要素があります。リトミックはリズムという素材を生かし、音楽に反応して動きます。これは、子どもが体感しながら物事を吸収していくという、幼児期の特別な能力を生かしたものですから、リトミックは幼児期にこそ最適であるといえましょう。

リトミック研究センターFacebookより

リトミック スタジオ passage

リトミックは、音を身体で感じとる→決める→動く・表現する活動を沢山します。楽器を学ぶ前に音楽を自分の中で育みます。 2歳位までは、多くの経験を吸収する時期、3歳からはそれらを分類整理する時期。 リトミックは、お子さんの未来の心の為のお稽古事。 時間をかけ集中力や思考力、想像力、共感する心を育ててゆきます。 親子で音楽を楽しみ達成感と信頼感を感じることは小さなお子さんにとって最も大切なことです。

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