よい耳を育てる②
リトミック研究センター Facebookより転載
【良い耳を育てる(2)】
私たち人間には、外界の刺激を吸収する5つの感覚が備わっています。
それは視覚、嗅覚、触覚、味覚、嗅覚の五感です。教育の現場では、視覚、聴覚、触覚を育んでいきます。視覚は物がより遠くまではっきり見えるようにするのではありませんし、聴覚もより小さな音が聞こえるような耳を養うのではありません。視覚で言えば、見たものが、見えたことが『どう感じ取れるか』、聴覚も聞こえたことを『どう感じ取れるようになるか』が問題なのです。触覚は『愛』を育てると言われます。乳児期、幼児期でスキンシップが多い子に悪人は育たないと言われるくらい、触覚により人間性の基盤を築くことができるのです。視覚、聴覚は触覚の基盤の上に立ち、人間に必要な知性や知恵、知識を育んでくれます。成長期にある幼児にとって、視覚よりも聴覚の方が数段脳に対する刺激が多く、効くことによる成長が目覚ましいことが生理学の上ではっきりしてきました。
音楽をする上では「良い耳」は必須条件、音楽を「どう感じ取れるようになるか」ですので、良い耳は音楽の基本と言わざるを得ません。音の高低やドレミが分かるだけではなく、聞こえてくる音楽を『どう感じ、どう表現することができるか』なのです。
『良い耳』を育てるには、聞こえてきたリズムや音を、感じたとおりに体全体で表現することが重要です。その表現はあらゆる神経の組織や筋肉の組織を通じて、感じたことを確認し、ひとつひとつを脳や体に記憶させてくれるのです。このことは音楽をする上でも重要なことですが、むしろ人間としての成長に欠かせない事柄でしょう。ここで大切なことは、『感じ方』はその子の環境によることです。つまりお母さんやお父さん、そして先生の感じ方が子どもたちに大きな影響を与えるのです。
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