ゆっくり焦らずに見守る
リトミック教室に通って、リズム感や音感の良い子になったり、集中力や判断力が向上することも大切なことですが、グループの中で協調したり友達を思いやったりすることもまた、人格形成の中で欠かすことのできない重要な要素です。
家の中で遊んでいる時には分からなかったことが、リトミック教室や保育園・幼稚園に通うようになり、外に飛び出して多くの友達と接するようになると、我が子の優れている点や足りない点が数多く目につくようになります。“こんなはずではなかった”ことが、たくさん出てくるのもこの時期です。
しかし、他の子に比べて自分の子に至らない点が数多くあったとしても、決してがっかりすることはありません。そして、子どもを叱らないであげてください。それよりもこの時期、子どもが多くを学ぶことが出来る“チャンス到来”と思ってください。『鉄は熱いうちに打て』です。この言葉には「鉄は熱して、軟らかいうちに鍛えるように、人も純粋な気持ちのあるうちに鍛錬すべきだ」また「物事を行うためには、それに適切な時期を失ってはいけない」という意味があります。今がチャンスです。我が子を大人の勝手な見方ではなく、人の道にたった厳しい目で見ることが大切です。そして、ゆっくりと焦らせずに見守ってあげてください。
今の世の中は、すべてのものが物凄い速さで変化しています。そして何故か、人間までもせっかちになってきています。今まで丹精込めて作られていたものを、できる限り速く作ろうとします。
何でも何時でも食べられる促成栽培など、その最たる物ではないでしょうか。食べ物の旬がなくなり、クリスマス・ケーキに苺が乗っていても、誰も不思議に思わなくなりました。
いろいろな知識や技術を身につけるにしても、2ヶ月コース、3ヶ月コースの速成講座でなければ、受講者が集まりにくくなっています。この様な時代ではありますが、子どもの教育だけは速成というわけにいきません。ながい時間を掛け、たっぷりとした愛情の元で、“より豊かに育っていってほしい”と思う親の願いが届けられるよう努力してみてください。
リトミック研究センターFacebookより
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